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2019
06.28

N君の転居

Category: 徒然の記


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 最近、私の支部の男子部のN君が会社の寮を出ることになり、支部のメンバーで彼の新しい部屋を探すことになりました。ところがここは田舎ということもあり、手ごろなアパートがありません。あっても夫婦向けのレオパレスのようなものが多く、家賃もいい上に入居にもまとまったお金が必要です。

 一般民家の空き家はあるのですが、これはこれで大きな家ばかり。母屋に離れ、庭付きで、建物も古く、独身男性にはとても維持ができません。

 思案に暮れて、御本尊に祈っていましたら、私の脳裏にある一軒のお宅が思い浮かびました。そこは町の最も北端の山深い集落にある学会員のお宅です。といっても、10年前に地区部長だった主人が亡くなられ、奥さんも施設に入所。それ以降、空き家になっていたのです。昨年、その奥さんも他界され、組織で友人葬や納骨のお手伝いをいたしました。

 ご夫婦にはお子さんがいないので、喪主の方に相談しましたら、今は奥さんの弟さんが管理しているとのこと。紹介をもらい、その方に話を伺いに行きましたら、「空き家にしているより住んでもらうだけでもありがたい」という返事です。

 それで家の中を見せてもらいましたが、それこそ生活品が当時のまま・・・衣類や布団や古い電化製品、台所には大量の食器、梅干し壺や保存食材もそのままあります。何やかやとトラックいっぱいほど、処分が必要でした。

 そこに男子部のためならばと、婦人部3名が志願してくださり、一日がかりで大掃除をしました。また管理人さんも、家周りを修理したり、風呂やトイレを使えるようにしてくださいました。その結果、家は見違えるようにきれいになったのです。

 家は広い玄関があり、1Fは台所と廊下をはさんで部屋が5つ。トイレも大小あり、ウオッシュレットです。お風呂も大きく洗面所もあります。さらに2Fも2間あり、物干しのあるベランダまでついています。古い建物とはいえ、これで家賃2万円で話がまとまりましたので、管理人さんも諸天善神となってくださいました。

  何と言っても仏間にはりっぱな紫檀の仏壇がそのままあるのです。床の間には池田先生ご夫妻の写真や御書も当時のまま。学会からの表彰状も鴨居に飾ってあり、つい昨日まで拠点として座談会に使っていたかのような佇まいです。

  そして昨夜、総県の男子部長もきて入仏式を行い、御本尊様を無事に御安置いたしました。その瞬間、本当にその家に魂が入ったように私は感じました。空き家となり、やがて取り壊される運命だったこの家に、サーと光が射しこんだような、暗い洞窟に明かりが点灯したような、そんな感覚に襲われました。

 「謗法のない家は気持ちいいね。亡くなった地区部長さんもきっと喜んでおられるよ。」と私が言うと、男子部長が「N君は福運があるなあ。折伏頑張っている功徳だね。」と言いました。家は隣の民家とも離れており、唱題の声も気にすることはありません。側には小さな谷川が流れており蛍も舞います。男子部が集まるにも、地区の座談会にも格好の場所と言えそうです。

 地元の自治会にも挨拶に行き、学会宣言もいたしました。「あまり付き合いを気にしないで、できるだけ長く住んでください」との返事。きっと地区部長だった主人が、地元で学会理解の輪を広げてくださったに違いありません。うまくいく時はとんとん拍子に話が進みます。


 私も30代のころ、この家には2,3度、座談会でお邪魔したことがあります。都会で入会して田舎に帰ったものの、「こんな辺鄙(へんぴ)なところに学会員なんかいるものか」と思ったものです。ところが何軒かの純朴な学会員がおられ感動しました。主人の実直な人柄も知っており、旧習の深い地で、草創から信心を貫き生涯を終えられたのですから、信強き立派な方でした。

 N君は実は横浜の出身です。都会育ちの彼が、関西のこの山深い田舎の家に住むことになろうとは、本人も想像できなかったことでしょう。やはり不思議な縁、運命としか言いようがありません。また私たちとともに今、信心をしている・・・このことも決して偶然でないとすれば、一体過去にどのような宿縁があったものか・・・

 山の緑、田の緑が広がるこの素晴らしき天地。どうかN君が青年らしく、さわやかな人間革命の戦いを綴っていってくれることを祈っています。




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